山を滑る勉強会 救急法実地レポート

2002シーズン締めくくりの山勉、救急法実地が行われました。実際に行動しながら各ポイントで学んでいくという、これからの山勉の特徴としていきたい形態での開催。あいにくの雨となってしまいましたが、内容の濃い2日間となりました。それでは今回は、今シーズン期待の新星、工藤氏のレポートです。

去る10月19日・20日。これまで机上で学んだ三角巾の使用法、けが人の搬送法、ロープワーク等の初歩的な救急技術を実際のフィールドで実践してみようと1泊2日の合宿形式で水晶山(東根市)を舞台に勉強会救急法実地が行われました。参加者のみなさん、本当にご苦労様でした。ということで、今回のレポートは「技術は初心者、やる気だけが空回り」の工藤が初担当です。それでは、つたないレポートの始まり始まり〜。

<19日・夜> 

三角巾の使い方を復習。今回は新たに、マブタを負傷した場合の三角巾の使用法を学習。ポイントは三角巾を2枚使うこと。そうです。負傷した目の反対側の視野を充分確保する為です。そして、どこからともなく聞こえてくる「ズレル、ズレル、イタイ、イタイ」の声、みなさん、相手はけが人ですよ〜。

今度はロープワークの復習。特に、春山実地でも行ったオートブロック、加重を2分の1にする動滑車の原理等。自分の命、相手の命を救う為の最低条件のロープワークなので、みなさんの目は必死でした。が、なにやら?マークいっぱいの人もチラホラと…、あっ、俺か。その後、恒例のアツイ・アツイ懇親会。ruwe2、icon2を上映しながら…。みなさん、イメトレはもう充分ですか?シーズンまであと1ヶ月チョイですよ〜。あらっ?搬送されてく人が約1名…。

<20日>

宿泊場の敷地をお借りして搬送法の練習。ストック、雨具、ザックを使用したケガ人搬送法を学習。ケガ人が発生した場合、背負って下山するのが一番手っ取り早いんですって(ケガ人の状態にもよる)。あっ、忘れていけないのが背負い手の交代方法、ポイントはいかに体力の消耗無く交代できるか。でしたね。

そして今度は、ケガ人を背負えない場合の搬送法…ザイル、ツェルト、ストック、ザックを使用したタンカ作成を学習。ところで、あの時の光景がとってもおかしかったのは私だけでしょうか?K氏があれよあれよの間にロープで固定される…それを見たM氏が一言。「それって、亀○○縛り…。」○!■*◇+▲?$&%…まっ、その話は置いといて、ポイントはその場にある物を有効的に使うこと!だから、ここでもう一度自分の荷物のチェックが必要です。例えば、雨具やストックを固定するテーピングは本当に便利でしたね。是非旅のお供に!

そして雨の中、フィールド学習に出発。山を登り初めて約1時間、今回のフィールド水晶山頂上に到着!標高668mの小さい山ですが、登り切った〜という満足感は充分味わえますな。そして、昼食後、一同はロープワーク練習場斜面へ…

仲間が約10m程滑落し、足を負傷して動けない。という想定のもとに、合宿のメインイベント、ロープワーク(負傷して動けない仲間を引き上げる大作戦!?)が行われました。私なりにポイントをまとめてみると…

@ カルビナ使用時は、外れないようにカルビナを(上向きに)返す!

A 支点を2カ所から取るとき、加重が1つの支点だけに偏らないようにスリングをクルッと1回転!

B 1の加重を引き上げるとき、固定滑車だけだと1の力が必要。けど、動滑車を使うと1/2の力ですむ!

C 加重を引く方向も大事です!加重に対してまっすぐ引きましょう!あさっての方向に引いても加重はさっぱりあがりません!

D そして、なんといっても重要なのは、スピード!仲間の命を救う為一刻をあらそう本番では、確認しあってる暇なんかありません!

救助した仲間を背負って下山。午前中、宿泊場の敷地をお借りして練習した搬送法の実践!平地では実感しなかったが、足場のしっかりしてない山道(斜面)では、補助ロープが大切です。実際、仮ケガ人を背負ったK氏は、下山途中足を滑らせ、補助ロープ組が一瞬本気モードに突入!なんて緊迫感もありました。

そして最後に、簡易タンカを作ってケガ人を搬送!この時の仮ケガ人は今回初参加のか○こ殿。か弱き女性が大勢の男達に搬送される…この時、またもやM氏のいらぬ一言、「これって、拉○…」○!■*◇+▲?$&%…

今回の山を滑る勉強会でも、各自いろいろな課題が浮彫になったと思います。特にスピード、仲間の命を救う為に…ん〜、もう一回復習しとこ…と意気込む工藤でした。チャンチャン。