山を滑る勉強会(雪上編)報告 text by coba
ついにやってまいりました、山勉雪上。天気予報では大雪の予報が流れかなりブルー。
久しぶりのまとまった降雪となりそうなこのよき日に、穴掘り合宿とは・・・。
でも天気図をみてちとニヤリ。そんなには荒れそうもない。
でも念のために5時起き。
えっなぜ?それは今回使わせていただくスキー場「ジャングルジャングル」は今期より早朝営業をしているのだ。
もし万が一粉があった場合、穴堀りしている間に粉食われる前に食っておこうという魂胆。
オリンピックであまり寝てないのにもかかわらず我ながらあっぱれである。
しかし着いてみると粉どころかリフト一本しか動かしてないではないか。
う・・・ん。それでも久しぶりの滑走に満足満足。
なんてしてるうちにレストハウスもにぎやかになり始め集合時間となった。
今回集まった勇敢な?穴掘り戦士は15名。
装備を持った滑り手はおろか、やたら軽装のやまやさんしか見たことのないJJのお客さんの白い目攻撃にさらされたのは言うまでもない。そんな目を横目にゲレンデ端から目的地へハイクを始める。
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登りながらなかなかいい雪だったためついつい帰りの滑りを期待してしまった。 期待するのは自由である。 |
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まずはともあれ穴掘りである。今回も講師をしていただく高村氏より地面が見えるまでとの指令に一同ひるむ。だって1.5mくらいしか掘ったことないもん。 途中なぜか一番大変なミドルセクッションに30代が勢ぞろいし、文句が出るがこんなチョボラも七横的。 |
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掘った高さはざっと2m半オーバー。観察しやすいように工夫してまずは断面観察からである。上部から20cm、40cm、50cm、60cm、70cmのところに弱層となりうる層が見られた。各層の雪質をルーペで観察する。奥は急遽参加の水谷氏、このためにわざわざ東京より来てくれたかのタイミング。水谷氏とは山ボ−ド研究会で会った旧知の仲。ならばといきなりリーダーに指名。
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続いて弱層テスト。またまた穴掘りである。 ここで各ピットの結果を持ち寄り、それぞれのインプレッションとあなたなら滑るか否かを発表してもらい、ディスカッションした。 弱層テストはかなり主観的な部分が入るため、自分の判断基準がどうなのかを計るのが難しい。自分がこれまで安全に滑ってのは判断基準がすごく厳しいからなのか、それとも単なる偶然なのか。 こうやっていろんな人の意見を聞くのはすごくためになる。 |
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ここで昼食タイムに。先ほど掘った断面観察の面を利用して簡単に雪洞堀の手ほどきを受ける。 でもおなか減りすぎて中途半端に掘って終了。 |
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この頃より天候回復。読み当たる。 この山は黒伏山。 シュートマニアの皆さんいかが? |
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昼食もとり終わって、ビーコン捜索へ。三人一組でシュミレーション。やっぱトラッカー速い。 ビーコン初心者もすぐに慣れスピードも速くなった。 |
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そして複数捜索。急に戸惑う人多数。 その後Arc searchを練習し終了。 結構皆さん飲み込みハヤイ。 でも日々の継続が大事なのよ。 |
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最後にゾンディング。ボード、ザック、人間(渡辺氏)の感触を確かめる。 |
今回は一日の日程だったため駆け足の行程であった。そのため搬送などができなかった。急遽持ち上がった勉強会という言い訳で許していただきたい。今後のフォロー自主トレ会や来期の勉強会ではきっちりこなせるようなスケジュールにするつもりです。今後の活動を一緒に盛り上げてください。また興味のある方はどんどん来てください。今回の勉強会はほんの一歩に過ぎません。少し人より危険を回避する可能性が高まっただけで、事故にあわない保障など誰にもありません。また一度したからといってあと自分でできるかというとまたそういうものでもありません。人数がそろってはじめて有意義なものになる。何度もやっても、実際の現場で少しできれば上出来っていうぐらい実際はパニックになるだろう。今回の参加者のみなさんには継続して参加していただきたいと思います。
勉強会に出て勉強した、実際のフィールドに出たいっていう人はどうすればいいだろう。まずはどんな状況でも斜面を降りてこれる技術を身につけることが重要だ。そして・・・ここで止まってしまう経験をした人は多いのではないでしょうか?ここで好奇心旺盛なあなたは、さまざまなガイドサービスを受けるに違いない。でも自分では・・・となってしまう。一緒に行く仲間がいないなんて悩みを抱えて指をくわえている人が結構いるはずである。そこで・・・七横会ではそんな人のお手伝いをしたい・・・そう考えました。そうあなたがフィールドに踏み出す一歩目のお手伝いをする。フィールドでしか学べないこともあるのだから。
ならばしましょうということで、山を滑る勉強会春山実地。勉強会の参加や、道具、滑走技術、山岳保険の有無等を参加条件に気候の比較的安定する春にバックカントリーに出てみようという企画。バックカントリー未経験の方には願ってもないチャンス。経験者ももう一度自分の山行を見直すいいチャンス。ゆっくり行動しながら途中途中で技術の習得(ロープワーク等)訓練をしながら滑る、そんな感じにしたいとおもっています。現在計画中です。お楽しみに。